デンプスターハイウェイ ドーソン-イヌビク 中編

死んだウサギと落ちた雛鳥　4日目

最近見た映画の中では マッドマックスが よかった あまり 最近ではないけど このトレーラーも マッドで かっこよかった でもこいつが 道路に水をまいて 邪魔をしてくるのだが、 イーグルプレインズまで あと107 kmか 写真撮り忘れたが 途中で レースではなく ファンライド のようなものが行われていた いきなり前方に 給水場 が 現れて20人くらいの 自転車乗りとすれ違った 手放し走行して 両手で拍手してくれたり 何らかの反応をくれた 給水所がゴールだったんだと思うが スタート地点は わからなかった イーグルプレインズ に仮設テントでも立ってるのかと思ったが何もなかった 彼らはどこから来たのだろう。

地面で何かが動いているなと思ったら 雛鳥が巣から落ちていた 落ちたにしてもかなり移動してきて 道路の真ん中をうろちょろしていたので 道路脇に移動させておいたが そんなことをしてもこいつは確実に生き残れないな この死んだウサギのように ここで死ぬ運命だ。

ついに到着した このレストランの 席に座った時 本当にほっとした 椅子に座るのも4日ぶりだし ちなみに右上に写っているテレビで 山火事のニュースをしていた この辺では日常茶飯時なのかと思っていたが ニュースになるぐらいには珍しいみたいだ 食事の前に手でもあらうかと ウェイトレスのお姉さんにトイレの場所を聞いて 鏡を見て ぎょっとした 鏡には 薄汚い 顔の男が映っていた 元々ではあるんだが 飲み水が心配で 昨日川を離れてから 手も顔も洗えてなかったので 車の巻き上げた 砂埃で 酷い姿だった 先にトイレに入ってから席につけば良かった トイレのハンドソープでごりごりに顔を洗い席に戻る。

さあ何を食おうかと メニューを見るが 当選英語なので よくわからん 時間をかけてよく見れば 読めるのもあるが お姉さんに何になさいますかと聞かれて あんまり悩むのもアレなんで 男たるもの そこは さっと注文したいので 本日のおすすめ を注文した 左の グラタン がそれ 24ドル これじゃあ 毎日食ってるパスタと変わらん ので 追加 で チキンバーガーも頼む 15ドルだったかな レストランではハンバーガー頼んどけば大きく外さない と思う。

ホテルも併設されているので というよりそっちがメインだが 値段は聞いてないが 間違いなく 高い ので 水を汲んだら 先へと進む デンプスター ハイウェイの中では この辺りは標高が高く 1200 m ぐらい 天気も相まって 結構寒い 風まで 吹いてきて 最果てに向かっている感じが出てきた 謎の空間に テントを張って今日初めて9本使ってペグダウンした。

マッドマックス 　5日目

道が濡れているが 雨が降ったわけではない 犯人は昨日のトレーラー が 道に水を撒き散らしている 打ち水しているわけではなく この後ブルドーザーが 地面を平らにしていく 前処理なんだが 余計なことすんなやって思う 道路の左右端から端まできっちりやらず 真ん中部分だけに慣らしていくが そのせいでどんどん 左右に 砂利が溜まって行くは ブルドーザーのキャタピラの跡が 地面を 波状にして 走りにくさマックスにしてくれる その場所の 土の質にもよるが 濡れていると 雪だるま式に 泥がタイヤに張り付き ご覧のような有様になる このような状態になるのに10 M かかっていない 一瞬で走行不能になった これは雨の日に走る人は大変だなと思う 私は天気には恵まれていたし このような処理をしている 区間は 2回くらいしか出会わなかった ただこれも時間や タイミングによっては 何度も鉢合わせるかもしれない。

別々にだが 前方から自転車乗りがやってきた 左が ホワイトホース在住の 名前が 昔のジェームズボンドの俳優の マイケルムーアじゃなくて ロジャームーアだ ムーアじゃなくてロジャーだけ タクトヤタックから 走ってきたそうだ GoProは ヘルメットにつけると 首や肩が凝るので ポケットに仕舞ったって言ってた 右の全身赤い男が ニュージーランド人の 名前は聞いてない この先の食料品店や水の情報を交換する ビーバーダムがあるところでは 水は汲まない方がいいって言ってたな いやそれ言ってたのはロジャーだ

今までの旅行の中でも 一番良い景色の中での野宿となった ただこれは見た目だけで 実際は地面が凸凹していたりで 快適とは程遠い場所だった しかしこのような場所で 眠れる機会はそうそうないので 多少快適性を犠牲にしても たまにはアリかな 明日にはフォートマクファーソン に到着出来るはず 食料品店 があるとのことなので なんとしてもたどり着かないといけない もう食糧は尽きている たどり着けなければ明日から飯抜きだ。